◆ ユスリカの発生 ◆
琵琶湖(諏訪湖)でセーリングしているとシーズンではユスリカの大群に襲われる。無風で漂っていると、艇の白い部分、ハル、デッキ、セールに真っ黒になるまで張り付いて、デッキに座るのにとりあえずユスリカを追い払ってからでないと、尻で押しつぶして艇が汚れてしまう。この昆虫は本物の蚊ではないから刺される恐れはないけれど、蚊よりはるかに大きいからセールに張り付かれるとセールの効率が落ちるような気がして、一緒にセーリングを行う気分になりずらい。この虫の発生は水の汚染が進んで、水中に十分な有機成分が存在していることを表す。このような状況の湖水では、ユスリカは水の浄化に役に立っているそうである。

◆ 中水道 ◆
ユスリカは下水処理場などにも多く生育しているが、下水の成分が生活環境に適しているからだ。近年水の循環使用が求められ、下水を処理した水をトイレに使うなどの中水道と呼ばれる用水設備が進められてきた。都心のビルや駅の雑用水用に使用される。
品川駅ビルのトイレにはワザワザ下水処理水を再利用している旨の表示が出ている。この中水道において、貯槽やトイレの水タンクの中にユスリカが発生するクレームが意外と多い。通常一般的な下水処理工程を終了した水を、砂ろ過しただけであるから、ユスリカの卵が水中にあり、それがストレーナーとかトイレの水タンクの中で成虫になる。中水道の場合は処理水の塩素消毒工程が無いゆえ、ユスリカの除去はなかなか困難な問題だ。都心の高級ホテルや事務所があるビルに中水道を設置すると、これらの問題解決に頭を悩ます。

ところが、循環社会の形成を唱えている中で、最近中水道の計画が急にしぼんでしまった。この原因は、なんとトイレにウォシュレットが設置されたからだと言われている。やはり下水の処理水よりチャンとした水道の水でお尻を洗は洗いたいということである。やはり、中水道にはユスリカが生息するわけだから、お尻を洗うには衛生的でない(!(^^)!)ことが重要な意味である。

◆ ウォシュレット ◆
国策としての水循環も、世の中の痔持ちの意向のほうが遥かに強いという例である。世の中のシステムを変えてしまう程の影響力を持つウォシュレットであるが、中近東では昔から取り入れられていたトイレのシステムである。お尻を紙で拭く習慣より、水で洗う方が格段良いことにウォシュレット利用者は気がついているはずだが、アラブ、イラン、インド等ではお尻は従来から水で洗っていた。桶に水を入れて、左手で水をお尻にかけて洗い、ハンカチで後は拭いているらしい(現地でそのように説明を受けた…)。だからインドでは左手は不浄の手だと言われている。ハンカチ?は本当かは確信無いが…(*^_^*)

通常は水道があるから、個室のトイレの壁にバルブとフレキシブルホースがあり、終了後にホースをお尻に向けてバルブを開け水流で洗浄する方式がイランやサウジアラビアのトイレにあった。現地式は下が単に流れ出すのに便利なような足の台が2箇所あるだけの和式トイレと同様なトイレである。

これは、日本でウォシュレットが広まる以前からある習慣で、実際に使用してみると非常に具合が良い。ホースの先端はノズルがついているので、バルブの開度で水流の強さは自由に調整可能であり、便秘気味でも高圧洗浄効果が快適である。初めて使用するときに、ホースの位置を後ろからにすると、高圧噴流が前面に飛び出してきて、自分の眼鏡を飛ばしてしまった人もいる。
正しい使用方法は、ホースは前から後ろへ(考えてみればわかるが、最初の時はどうするのか個室で迷った)。個室の後ろの壁に天井まで水流が飛び散ることもあるので、バルブ開度調整には熟練が要る。
とにかく後ろの壁まで飛び散ることもあるので、掃除人は、まずホースで壁まで流して洗浄し、次に消毒液が入ったバケツから液を壁にかけて消毒していた(サウジのベクレルが工事用に作ったキャンプでの体験)

ウォシュレットの構造は、価格に比べれば非常に良くできており、ノズル位置のコントロール、水流調整、断続噴流等々、日本の繊細な技術を集合された製品だとツクヅク感じる中で、ホース1本で同じ役目が足りるアラブの単純性も評価すべきことだと思う。
(水を入れた桶を抱えてトイレに入るところもあるらしい)
突然話が飛ぶが、江ノ島のヨットハーバーのトイレは全部ウォシュレット付である。今まで色々行政にハーバーを改造していただいたが、これが利用者から見てベスト1だ。
現在は、都心のビルの事務所では殆どがウォシュレット用の便器に改造されている。私の勤めている事務所も昨年からウォシュレットになって本当に助かった。品川の港南口に新設されたビル群の中でも、駅や其の一画の芝浦処理場の下水処理水を循環使用しているビルにおいてはウォシュレットで無い(何故中水道に殺菌していけないのか不明だが)
江ノ島ヨットハーバーのトイレの改善は、ノルウエー国王が天皇陛下と共に、東京オリンピックで選手として参加した江ノ島に再訪問される事になって、一気にハーバー内の全部のトイレがウォシュレット化したわけです。
ヨットは本当に痔持ちが多いスポーツだから皆さん感謝の気持ちで大いに利用さえていただいております。

戻る